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第3回PCの自作

セミナーなどの際に質問の多い、Linuxの学習環境構築について、いくつかのテーマについて解説していきます。今回は学習環境構築の選択肢として紹介した「PCを自作する」について解説します。

1回目に、以下のように解説しました。

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B) PCを自作する
学習効果が高く、一番お勧めしたいのがこの方法です。ハードウェアの構成についても理解が進むので、一石二鳥の方法といえますが、やや費用がかかるのと、自作PCに詳しい人の助けがあった方が望ましい、パーツを購入するお店まで行く必要があるなど、誰にでも可能な方法でも無いあたりが難しいところです。ただ、いずれにしてもLinux学習を進めていく上で、一度ぐらいはPC自作をしてみることをお勧めします。
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なぜ、PCを自作することが一番お勧めなのでしょうか。上に説明した通り、PC自作にはいくつかのハードルがあります。コストしかり、知識も必要です。東京近郊に住んでいる人であれば秋葉原あたりに、関西なら日本橋あたりに行けば沢山のPC自作ショップがあるので良いですが、そうでない場合には通販などを利用する必要があるのも難点でしょう。

一方で、PCを自作することで、コンピューターの仕組みがおぼろげながら見えてくるでしょう。コンピューターの仕組みは、CPUがあり、1次記憶としてのメモリがあり、さらに2次記憶装置としてのHDDやSSDなどがあります。画面表示にはグラフィックチップがあり、さらに重要な外部I/Oデバイスとして、ネットワークカードやUSBなどがあります。これらのハードウェアを利用可能にするのがLinuxカーネルなわけですから、Linuxと最も密接に繋がっているハードウェアを理解するには、とにかく作ってみる必要があるでしょう。

また、自分が作ったPCでLinuxを動作させるためには、場合によってはデバイスドライバ、Linuxではモジュールとして提供されていますが、これらの設定が必要な場合があります。Linuxディストリビューションによっては、動いたり、動かなかったりすることもあるでしょう。では、何が違うのか、何が原因で動かないのか、調べる必要があるかもしれません。少なからずPC自作に投資したのであれば、そのコストを取り返すために必死になって調べるでしょう。

心理的に、極力コストをかけたくない、手間もかけたくないと思うのが人情ですが、残念ながら「勉強代」という言葉があるくらい、コストも手間もかけずに勉強できるほど楽ではないのも事実です。PC自作は、Linuxのエンジニアとして仕事をしていく上で必ず通らなければならない関門と言ってもよいかもしれません。ならば、できるだけ早い段階でPCを自作してみて、学習環境として使い倒すのが、一番にお勧めしたい理由となります。

宮原 徹

コラム執筆/宮原 徹

中央大学法学部法律学科卒。
日本オラクル株式会社でのLinux版Oracleのマーケティングに従事後、2001年株式会社びぎねっとを設立。Linuxをはじめとするオープンソースの普及活動を積極的に行い、IPA「2008年度 OSS貢献者賞」を受賞。
LPIC関係の活動では、『Linux標準教科書』『Linuxサーバー構築標準教科書』の監修、執筆や、LPI-Japan発行のメールマガジンにも例題解説などを寄稿している。

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