HOMELinux道場Linux道場Linux学習環境構築編第1回 はじめに

Linux道場Linux学習環境構築編

第1回はじめに

はじめに

セミナーなどの際に質問の多い、Linuxの学習環境構築について、いくつかのテーマについて解説していきます。今回は初回ですので、「Linux学習環境構築の方向性」について解説します。

Linuxの学習環境構築は「鶏と卵」の関係にあります。Linux初学者ほど、当然Linuxに詳しくないわけですから、どのような学習環境を用意して学習を進めたらいいのか分かりません。Linuxの経験を積み、Linuxに詳しくなってくれば、自ずと効率良く学習を進めるための環境作りができるようになってくるでしょう。

初学者が特に苦労するのは、学習環境を構築するためのマシンの確保です。残念ながらLinuxプリインストールのマシンはそれほど広く販売されているわけではないので、取り得る選択肢から考える必要があります。

A) 古くなったWindowsマシンを転用する

そのようなマシンがあるならば、最も手っ取り早い方法です。ただし、機種によってLinuxを動作させるのに苦労する場合があります。苦労するのはグラフィック周りとネットワークです。特に無線LANはこれまで設定が難しかったのですが、新しいディストリビューションではNetworkManagerという仕組みが採用されており、比較的簡単に無線LANでネットワーク接続ができるようになりました。

B) PCを自作する

学習効果が高く、一番お勧めしたいのがこの方法です。ハードウェアの構成についても理解が進むので、一石二鳥の方法といえますが、やや費用がかかるのと、自作PCに詳しい人の助けがあった方が望ましい、パーツを購入するお店まで行く必要があるなど、誰にでも可能な方法でも無いあたりが難しいところです。ただ、いずれにしてもLinux学習を進めていく上で、一度ぐらいはPC自作をしてみることをお勧めします。

C) 仮想マシンを利用する

仮想マシンを利用すれば、Windows上でLinuxを動かすことができるので、比較的簡単に環境が構築できます。ただし、仮想マシンソフトウェアについて理解するのはなかなか大変です。特にハードウェア周りの細かい設定や、ネットワーク接続方法などに独特の知識が必要となるので、コンピュータ自体に詳しくない初学者には最初から覚えないといけないことが増えてしまうのが難点です。また、Linuxを複数動作させてサーバー、ネットワークの学習をしたい場合、メモリが少なくとも2GB、できれば4GBほど搭載していて欲しいので、古いマシンを使用している場合には条件が厳しくなります。

D) クラウドサービスを利用してみる

現在、様々なクラウドサービス上でLinuxがすぐに使えるようになっているので、これらのサービスを利用してみるのも選択肢の一つとなるでしょう。CPUやメモリが少なければ、一定期間無料で使えるサービスなども存在しています。とりあえず、コマンド操作などを覚えたいのであれば、手っ取り早い方法といえます。

どの方法も一長一短です。また、決定的な選択肢があるわけではないので、自分の中で可能と思える選択肢から順に試してみること自体が学習になるので、焦らずじっくりと取り組んでみてください。

次回以降、それぞれの選択肢について、詳しく解説していきます。

宮原 徹

コラム執筆/宮原 徹

中央大学法学部法律学科卒。
日本オラクル株式会社でのLinux版Oracleのマーケティングに従事後、2001年株式会社びぎねっとを設立。Linuxをはじめとするオープンソースの普及活動を積極的に行い、IPA「2008年度 OSS貢献者賞」を受賞。
LPIC関係の活動では、『Linux標準教科書』『Linuxサーバー構築標準教科書』の監修、執筆や、LPI-Japan発行のメールマガジンにも例題解説などを寄稿している。

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