HOMELinux道場Linux道場Linux学習環境構築編第13回 メモリについて

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第13回メモリについて

セミナーなどの際に質問の多い、Linuxの学習環境構築について、いくつかのテーマについて解説していきます。今回はメモリについて解説します。

快適な学習環境を実現するには、仮想マシンの活用が重要とお話ししましたが、ネックになるのがメモリの搭載量です。仮想マシンを複数台同時に動作させるには、ベースとなっているホストOSが消費するメモリに加えて、仮想マシンが消費するメモリが必要になります。大雑把にいえば、仮想マシンを3台動かしたいのであれば、メモリ割り当てを押さえたとしても合計で最低でも4GBは必要になります。

これまで初学者の方に教えてきた経験上、学習用に使用しているマシンにはメモリが1GBから2GBしか搭載されておらず、これではホストOSのWindowsを動作させるのも精一杯です。そのため、メモリを増設する必要があるわけですが、多少ハードウェアに詳しくないとメモリ増設は難しく感じられます。しかし、メモリの規格は一定のルールで決められているので、ルールさえ覚えてしまえば簡単です。

増設に必要となるメモリを選ぶには、以下の点を確認します。

・メモリ速度
メモリの電気的な読み書きをするための速度が規格で決まっています。現在使用されているメモリはほとんどがDDR3という規格ですが、少し古いものだとDDR2という規格のものもあります。

また、同じDDR3でも、CPUのようにクロック周波数があります。たとえばDDR3だと1066(MHz)や1333(MHz)などがありますが、まれにPC3-8500やPC3-10600と記述されることもあります。

PC3はDDR3と同義で、8500や10600は周波数に8を掛けた値です。なぜ8をかけるかというと、メモリの読み書きは64ビット(=8バイト)でやり取りされるので、クロック周波数と掛け合わせると1秒間にやり取りできるデータ量(MB/秒)が表せるわけです。たとえば、PC3-10600は1秒間に10600MB=10.6GBのデータをやり取りできることを表しています。

・メモリ形状
メモリ形状は大きく分けて、デスクトップ用のサイズの大きなメモリと、ノートPC用のサイズの小さなメモリがあります。規格上区別するには、名称とピン数があります。名称はノートPC用の場合、「SO-DIMM」と呼ばれます。SOは「small outline」の頭文字をとったものですから、小さい(small)と分かります。ピン数は通常のDDR3だと240ピン、SO-DIMMだと204ピンがコネクタ部分に端子として取り付けられています。

たとえば、少し古めのノートPCの場合、1GBか2GBぐらいのDDR3 SO-DIMMが1枚、メモリスロットに装着されていることが多いのですが、もしメモリスロットが余っているのであれば、もう1枚2GBのメモリモジュールを挿してみるのもよいでしょう。また、メモリは現在とても安いので、最初から装着されているモジュールは外してしまって、4GBモジュールを1枚装着してもよいでしょう。余裕があるならば4GBを2枚で8GBにすると、とても快適になります。ハードウェアにある程度親しむのもスキルアップには必要ですので、メモリ増設にトライしてみて下さい。

宮原 徹

コラム執筆/宮原 徹

中央大学法学部法律学科卒。
日本オラクル株式会社でのLinux版Oracleのマーケティングに従事後、2001年株式会社びぎねっとを設立。Linuxをはじめとするオープンソースの普及活動を積極的に行い、IPA「2008年度 OSS貢献者賞」を受賞。
LPIC関係の活動では、『Linux標準教科書』『Linuxサーバー構築標準教科書』の監修、執筆や、LPI-Japan発行のメールマガジンにも例題解説などを寄稿している。

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