LinuCレベル3 300試験の例題と解説

393.1 ファイルサービス

今回は300試験の試験範囲から「393.1 ファイルサービス」についての例題を解いてみます。

■トピックの概要

このトピックの内容は以下の通りです。

<393.1 ファイルサービス>
重要度 4

<説明>
混在環境においてファイル共有の作成と設定を行えること。

<主要な知識範囲>
・ファイル共有の作成と設定を行う
・ファイルサービスの移行を計画する
・IPC$の秘匿
・ユーザやグループがファイル共有を操作するためのスクリプトを作成する
・Sambaの共有アクセスの設定パラメータ

<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・smb.conf
・[homes]
・smbcquotas
・smbsh
・browseable、 writeable、 valid users、 write list、 read list、read only および guest ok
・IPC$
・mount、 smbmount

■例題

以下のSambaのパラメータの中から共有フォルダへのアクセスに影響を与えない設定を選びなさい。

1. write list
2. invalid users
3. guest ok
4. browseable

※この例題は実際のLinuC試験とは異なります。


解答と解説

答えは「4. browseable」 です。

SambaはWindows系OS互換のファイルサーバやプリントサーバ、ドメインコントローラとしての機能を提供するソフトウェアです。

代表的な機能としてはファイルサーバとしての機能であり、ネットワーク上に共有フォルダを公開し、複数のユーザでファイルを共有することができます。

「1. write list」はディレクトリへの書き込み権限を許可するユーザやグループを個別に指定する設定となります。この設定が指定された場合、リストに追加されたユーザやグループ以外はそのディレクトリへ書き込みをすることができなくなります。

「2. invalid users」は共有ディレクトリへのアクセスを拒否するユーザを指定する設定となります。

「3. guest ok」は、共有フォルダにゲスト権限でのログイン許可を制御します。

「4. browseable」はWindowsのエクスプローラなどで、ネットワーク上の共有フォルダを一覧表示した場合の、表示の有効/無効を切り替える設定です。

表示の有無を制御するだけであり、共有フォルダへのアクセス権に影響を及ぼすことはありません。

ファイルを共有する場合、適切にアクセス制御を行わなければ意図しないユーザからファイルを操作される場合があるため、アクセス権に関する設定は抑えておくと良いでしょう。

◆例題作成者

株式会社デージーネット システム設計部    森 彰吾 氏
株式会社デージーネット ソリューション開発部 丸吉祐也 氏

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