LinuCレベル3 300試験の例題と解説

393.3プリントサービス

今回は300試験の試験範囲から「393.3 プリントサービス」についての例題を解いてみます。

■トピックの概要

このトピックの内容は以下の通りです。

<393.3 プリントサービス>
重要度 2

<説明>
混在環境においてプリント共有の作成と管理を行えること。

<主要な知識範囲>
・プリンタ共有の作成と設定を行う
・SambaとCUPSの連携を設定する Windowsプリンタドライバの管理と、プリンタドライバをダウンロードするための設定を行う
・[print$]を設定する
・プリント共有に起因するセキュリティ問題を理解する
・Windows の Add Print Driver Wizard を使用して、Point'n'Printドライバ インストール用のプリンタドライバをアップロードする

<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・smb.conf
・[print$]
・CUPS
・cupsd.conf
・/var/spool/samba
・smbspool
・rpcclient
・net

■例題
Sambaのプリンタ共有についての解説で間違っているものを選びなさい。

1. SambaはLinuxで設定されたプリンタを自動的にプリンタ共有としてWindowsクライアントに提供することができる
2. Sambaのプリンタ共有を利用するには、Windowsクライアントにプリンタドライバをインスト-ルする必要がある
3. Sambaのプリンタ共有を利用するには、Linuxにプリンタドライバをインスト-ルする必要がある
4. SambaはWindowsクライアントのプリンタドライバを自動でインストールさせることができる

※この例題は実際のLinuC試験とは異なります。


解答と解説

答えは3. Sambaのプリンタ共有を利用するには、Linuxにプリンタドライバをインスト-ルする必要がある です。

Sambaのプリンタ共有は、Linuxに接続、設定されているプリンタをWindowsクライアントに共有プリンタとして利用可能にする機能です。LinuxのプリンタはlpやCUPSで利用可能な状態になっている必要があります。

プリンタは通常、印刷するデータを「ページ記述言語」と呼ばれるデータ形式で受け取って印刷を行います。ページ記述言語で有名なのは「PostScript」ですが、メーカーや機種毎によって異なっています。プリンタドライバの役割は、アプリケーションのデータをページ記述言語のデータへと変換することにあります。そのため、Windowsクライアントにプリンタドライバをインストールすれば、SambaはLinuxのプリンタに対してそのデータを受け渡すだけでよいので、Linuxにプリンタドライバをインストールする必要はありません。

プリンタドライバの自動ダウンロード機能は、Sambaで作成したプリンタ共有にあらかじめWindowsクライアント用のプリンタドライバをアップロードしておきます。Windowsクライアントにプリンタドライバがインストールされていない場合、必要なプリンタドライバをダウンロードしてきて、インストールする事ができます。

ページトップへ