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Linux World Conference & Expo 2007 in San Francisco レポート

こちらでは2007年8月31日発行のメールマガジン【LPI通信】の寄稿記事の全文を掲載しております。 メールマガジンについての詳細はこちらからどうぞ。

Linux World Conference & Expoとは?

2007年8月28日

1999年米国で始まったLinux専門イベントです。日本でも「Linux World Conference & Expo/Tokyo」として1999年から開催されています。
現地からのレポートをお届けします。(去年のレポートはこちらからどうぞ。)

Linux World Conference & Expo 2007 in San Francisco レポート

今年も8月6日から9日にかけて、Linux World Conference & Expoがサンフランシスコ(米国西海岸)で開催されました。日本では台風5号が九州地区に上陸し、日本海を横断して、さらに青森に再上陸して、日本全国が大荒れの天気の中、出発しました。サンフランシスコでは例年になく朝晩は寒いほどの気候でしたが、一方日本では、このあと記録的な暑さが続く異常気象となるほどでした。

イベント会場

さて、今回の会場もMoscone Convention Center北館に大勢のOSS/Linux関連の講演やショーケースが集まりました。今年は、Next Generation Data Center(NGDC)というイベントも併設されていました。
Linux Worldのテーマは、昨年に引き続き、仮想化(Virtualization)とLinux Desktop、HPC showcaseおよびMobileがテーマとなり、新たにOpen Solution Showcaseとデータセンターを追加した形の内容でした。NGDCでは、Linux基盤のOpen Solutionの適用とGird、Virtualizationを活用し、Power、Cooling、セキュリティにSOAを加えてセッションを構成するものでした。Linuxとデータセンターの親和性については、過去数年来、議論されてきましたが、エンタープライズの適用がLinuxで進み、ソリューションが揃い始めたことで今後加速される分野と見込まれています。

イベント会場

初日の基調講演には、Amazom.comのCTOであるDr.Werner Vogelsが登壇しました。「最近のITシステムは、増加するニーズに対応したキャパシティと可用性および性能と費用対効果が必ず求められる。新しいビジネスモデルでは、不確定な要求に対応するリソース管理が重要な役割を果たす」と述べ、「旧来の想定された要求やトップダウンデザイン、リソース中心などのPush型モデルのサイクルを回していては、ビジネスを遂行することができない」よって「予期されない要求に応えるために、モジュラー型で人間を中心としたオープンなソリューションを適応したシステムがビジネスに不可欠となる」と説明。これをPull型(Find-Connect-Innovate- Reflect-)のサイクルを回すモデルで紹介していました。このPull型のシステムを構築するコンピューター−ストレージ−コミュニケーションを仮想化技術(Virtualization)で統合するモデルは大変有効であると力説、Amazon社が目指すデータセンターには、リソース管理の技術が非常に重要な役割を果たしていると付け加えていました。

講演

続いて、eBay社のPaul StrongからeBay社が考える次世代データセンター技術の説明がありました。「eBayでは24時間、365日連続稼動で、高効率と機敏なビジネス要求への対応を目指すデータセンターが必要不可欠である。一日200億件のSQLトランザクションを処理するには、仮想化によりデータベース構造と実装されたプログラムが隔離されることで性能と可用性を確保している」また「NGDCは拡張性、柔軟性や復元力を実行する技術だけでなく、データセンターの本質とビジネスとの連携を変更できることが急務である。単なるものというのではない」と説明していました。

展示会場

展示会場は昨年と同様、盛況な雰囲気でした。MobileエリアではMotorola社、ACCESS社が大きなブースを構え、携帯本体の展示もあり、 HP社、Novell社のブースは多くの人だかりができていました。ソリューションとしては、LinuxベースのアプリケーションとしてCRM、BIなどの展示もあり、また、データセンターということで仮想化技術基盤としてリソース管理のProvisioningツールが幾つかのベンチャーにより展示されていました。さらに、会場ではセグウェイの試乗も実施されていました。会場はビジネス関連だけでなく、子連れでの家族や高校生くらいの見学者も散見されました。

注目のLPIブース

注目のLPIブースでは、LPI Level3の公開もあり、多くの来場者が説明スタッフと意見交換をしていました。また、本部でも最近作成した説明資料をブースに常備し、なかなかの盛況ぶりでした。
他日に、LPIの本部アドバイザリー会議を見学しました。北米での受験者動向やヨーロッパへの啓蒙活動や今後の試験開発の予定などの報告を聞きました。日本からはLPI-Japan理事長の成井氏が受験者動向を報告し、日本では益々Linux技術者が求められている状況を紹介しました。
LPIの試験問題はコミュニティが作成するものです。日本の優秀な技術者の皆様からのご参加を心から切望しております。

LPI-Japan理事/日本SGI アドバンストテクノロジーコミッティ チーフLinuxコンサルタント 高澤真治 記

※)こちらのページにもLinux Worldサンフランシスコ レポートがございます。

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