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201試験の例題と解説

202.2システムのリカバリ

今回は201試験の試験範囲から「202.2 システムのリカバリ」についての例題を解いてみます。

■トピックの概要
このトピックの内容は以下の通りです。

<202.2 システムのリカバリ>
重要度 4

<説明>
ブートプロセスの最中またはリカバリモードでのLinuxシステムを適切に操作する。これには、initユーティリティおよびカーネルの init関連オプションの使用も含まれる。ブートローダのロードおよび使用に関するエラーの原因を特定する。関連するブートローダはGRUB バージョン2 とGRUB Legacyである。

<主要な知識範囲>
・GRUBバージョン2 およびGRUB Legacy
・grub shell
・ブートローダの開始とカーネルへの引継ぎ
・カーネルのロード
・ハードウェアの初期化と設定
・デーモン / サービスの初期化と設定
・ハードディスクまたはリムーバルデバイスにおける、ブートローダのさまざまなインストール場所を知っている
・ブートローダの標準的なオプションの変更とブートローダのシェルの使用
・UEFIについて知っている

<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・mount
・fsck
・inittab, telinit and init with SysV init
・The contents of /boot/ and /boot/grub/
・GRUB
・grub-install
・initrd, initramfs
・Master boot record

■例題

システムのリカバリの考え方として間違っているものを選びなさい。

1. 電源の障害などで不正終了した時、システムが破壊される可能性がある
2. システムのリカバリを行うためにブートローダーにパラメータを与える
3. カーネルで問題が起きている場合、異なるカーネルでの起動も試行する
4. GRUBを使って、システム起動前にディスクのチェックを行う

※この例題は実際のLPIC試験とは異なります。

解答と解説

答えは 4. GRUBを使って、システム起動前にディスクのチェックを行う です。

Linuxのシステム起動プロセスは、大まかには以下のような順番で進みます。

1) 電源オン
2) BIOSによるハードウェアの初期化
3) MBRの読み込み
4) ブートローダーの起動
5) カーネルの読み込み
6) initプロセスの起動
7) 各種サービスの起動

システムのリカバリは、起動がどの段階まで進み、どの段階で失敗しているのかを見極めて対応する必要があります。

頻繁に発生するのが、電源の障害などによる不正終了により、ファイルシステムの不整合が発生することです。現在のファイルシステムはジャーナリング機能を搭載しており、再起動時にジャーナル情報を元に不整合を修正するため、fsckによるファイルシステムの整合性が長時間行われることは無くなりましたが、ファイルシステムの破壊によってシステムが起動不能になってしまう可能性はゼロではありません。

また、設定ファイルの変更にミスがあり、システムが正常に起動しないような場合には、シングルユーザーモードで起動することで変更点を正しい設定に修正する必要があります。シングルユーザーモードでの起動は、ブートローダーにカーネル起動パラメーターを与えて行う必要があります。

Linuxカーネルは、その上で動作するバイナリの互換性を保つようになっているため、異なるカーネルを起動時に切り替えて起動する事も可能です。自分自身でカーネルパラメータを設定してビルドを行ったカーネルの場合、正常に起動ができないこともありますので、そのような場合には以前の正常起動していたカーネルをブートローダーで選択して、起動させた上であらためて新しいカーネルをビルド、インストールすることになるでしょう。

ファイルシステムの整合性チェックを行うfsckは、Linuxカーネル起動後、ユーザープロセスとして実行されます。そのため、GRUBのようなブートローダーが呼び出すのではなく、カーネルが読み込まれ、シングルユーザーモードで起動後に実行して、ファイルシステムに不整合が発生していないかを確認します。そのため、カーネルが起動できない状態に陥った場合には、たとえばインストールメディアのような別のブートデバイスで起動後、障害が疑われるストレージをチェックすることになります。


■例題作成者
株式会社びぎねっと 代表取締役社長 宮原徹氏

※上記の解説とその内容については、例題作成者の監修です。

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